営業ロール・プレイングの薦め(5/5)
UPDATE : 2017/06/06
ブレインパートナーでは、ロールプレイング研修も実施しております。
詳細はこちらをご覧下さい。
前回まで(1)、(2)、(3)、(4)では営業に必要な基本スキルについて記載しました。
ただ、こうした基本スキルや準備をしても、それが実際の商談場面でうまく出せるかというと、そうではありません。
実際の営業場面でうまく出すためには、そのための練習が必要です。
それが、野球でいう紅白戦、いわば実践練習です。営業活動でいえば、ロール・プレイングにあたります。
ロール・プレイングのポイントは、単に自部門でお客様役、営業役になってロール・プレイングをするのではなく、場面を想定して行うとより効果的です。
例えば、下記のような、「商品・営業ステップ マトリクス」を作ります。
明日は、某社へ、ニーズ把握に行くなら、場面②を想定してロール・プレイングをしますし、提案に行くなら、実際にもっていく提案書で、場面③のロール・プレイングをします。
野球でも、1回から9回までの紅白戦をする場合もありますが、その前に、例えば、1死、ランナー1,3塁の場面で練習しますね。原則は、打者が内野ゴロを打ったなら守備側はゲッツーを取りに行くでしょうし、攻撃側は緩いあたりなら3塁ランナーはホームに突っ込ませますね。ただ、内野ゴロの飛んだコースや当たりの強さによって、また、それを補給した守備の動きによって、3塁ランナーがホームに行かなかったり、ホームに行くと見せかけて3塁に戻ったり、いろいろの細かい動きを確認しますね。監督は、「今の当たりなら、3塁ランナー突っ込むな」とか、「今の場合、捕球者の2塁手が1塁ランナーに一瞬気を取られたので、突っ込め」とか、ケースバイケースで確認・指示し、それが選手の判断基準になりますね。また、外野フライならどうする、とかももちろん練習しますね。
営業もそれと同じです。原則はありますが、実際は原則通りならないケースがほとんどなので、その場合の対処方法を想定するために、ロール・プレイングをします。
ご想像つくと思いますが、ロール・プレイングをすることによって、
〇営業側は、
・きちんと説明できる部分、できない部分がわかり、身になっていないところが明確になる。
・言いにくいこと、聞きにくいことを口に出す練習になる。
・自分が想定した反応と違う反応が来るので、その対応が準備できる。(応酬話法)
・緊張した状態の、自分の表情や姿勢がチェックできる
・相手の言葉、表情や動作を察知して、商談を組み立てることができる
(この説明をして、ここでこの質問が来るなら、こういう表情なら、もっと押していい、等)
ようになります。
また、ロール・プレイングは営業役のためのもの、とだけ思っておられる方が多いですが、実はお客様役にも得ることころが大きいのです。もしかしたら、お客様役の方が勉強になるかもしれません。それは、
〇お客様役
・お客様役をすることによって、お客様の気持ちがわかる
ということです。
例えば、
・なるほど、こういう言葉で説明されると、わかりやすい。(または逆に、もう少し説明加えないと、わかりづらい)
・これは、商品の一番の強みだから、2回繰り返して印象付けたほうがいい。(ゆっくり、少し大きな声で説明したほうがいい)
・この説明で、こういう気持ちになったのに、なぜ、すぐに次の説明に行ってしまうのか。次の説明に行くのではなく、一呼吸おいて、お客様の思いを確認する質問をしたほうがいい。
等です。
もちろん、こういう感想を営業役にフィードバックしていただきたいのですが、ご自身も実感できるので、得るものは大きいのです。
以上、営業に関する準備と練習の重要性について、お話ししました。
弊社では、営業の準備と練習を「営業ロール・プレイング研修」として企画・実施しております。
研修の最終的な目的は、研修を受けていただくことではなく、ロール・プレイングも含めて、研修で習得したことを実践・定着化し、自社の営業ノウハウをブラッシュアップしていただくことです。
【コンサルタントプロフィール】
石坂 匡快 (株式会社ブレインパートナー シニアコンサルタント) 事業構築、組織変革・活性化、営業力強化にかかわるコンサルティング、講師歴27年。 大企業から中堅・中小企業、零細企業まで、あらゆる規模のコンサルティング、研修を実施している。また官公庁、諸団体の研修経験もあり、幅広い実績を持っている。 経営陣と社員が一つのベクトルをもって、目標実現のために邁進する支援をすることに使命感を感じている。 そのために必要なリソース・制度をブラッシュアップし、個人のスキルを向上することをお手伝いしたいと思っております。 |
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